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 日銀がマイナス金利を解除した。

昨年の政策修正から、
もはや、やるかやらないか、
ではなく、
いつやるか?

の問題になっていたし、
2月以降は3月解除説も有力になりつつあり、
直前にはリーク記事も増えたので、
大きな驚きもなく、
淡々と市場も世の中も受け止めたように思う。

兎にも角にも、
安倍元首相と黒田日銀総裁のコンビが始めた、
狂気の行軍が、ようやく止まった。

と言うべきだろう。

しかし、
止めたのは自ら計画的に、というよりも、
海外の政治、経済的な環境に追い込まれ、
急速に進む円安の圧力もあって、
怯えながらもようやく動いた、
との印象は拭えない。

実際に、日本の数年前までの状態から、
1〜2年で僅かながらでもインフレに転じ、
賃上げ→利上げが実現できたのは、
日銀が狙ったストーリーとは異なる、
別のメカニズムが働いた不可抗力であるし、
ある意味で、
日本にとっては奇跡と言ってもいい。

それにしても、
戦略性に乏しい無謀な作戦を、
なんとなく始めて、やりっぱなしのまま、
誰も責任も取らずにトンズラし、
後始末は外圧と運の悪い次のリーダー達に委ねる、
というのは、
戦中戦後と今であまり変わらぬ
もはや日本のお家芸だ。

とはいえ、
今のところ植田新総裁は、
上手に足元の難局を乗り切っている。


さて、その日銀は、
実は一般人でも旧館内部を見学できる。

予約制だが無料なので、
興味ある人は行ってみると良い。

レプリカだが、
↓のように巨額の一万円札の束、
というか固まり?を見ることができ、
昔の銀行強盗の気分を味わえる。


もちろん
建物自体も魅力的で、

東京駅も手掛けた辰野金吾が、
日銀旧館についても設計をしたらしいが、
なるほど外観、内観ともに、
月並みな表現だが、
デザインは古くて新しく、
人が過ごす場所として居心地が良いうえに、
飽きがこない。


昔の店舗の天井


金融機関向けの窓口


広間など。

日本の金融機関のための銀行。
中央銀行らしい重厚さは、一見の価値あり。

見学の途中では、
隣に建っている新館の基礎部分を見る時間もあるが、
そちらも堅牢で、どこをどう揺らそうが、
叩こうが、爆破しようが、
全くビクともしようがない印象。

実際に旧館については、
関東大震災では火災の被害にはあったものの、
地震そのものによる揺れ等による被害は、
ごく軽微だったという。

現在も日銀の建物は新旧館ともに、
そんじょそこらの建物に比べると、
頑丈に築かれている、との解説であった。

さすが、中央銀行だ。

しかし、
バランスシートはどうだろう?

欧米の中央銀行から見れば、
そよ風、くらいの風が、
日銀にとっては、
未曾有の災害級の巨大台風になり、
自己資本が吹き飛ばされる状態にないか?

ETFの含み益が、、
などを安心材料とする記事もあるが、
その存在自体が
中央銀行のバランスシートとしての
不健全さを示しているのは、
疑いようがない。

兎にも角にも、
いよいよ金利がある世界。

日本の叡智が集う日銀の政策運営や、
政府も関与するであろう、
バランスシート問題の解決策など、
日本国民の命運が尽きるか否かを、
リアルタイムで見極めるミステリーツアーが、
いよいよ、これから始まる。

我々庶民は、
見守っているしかできない。

ちなみに、
のどかな館内見学ツアーでは、
シュレッダーでバラバラに廃棄した、
古い一万円札を小さなビニール袋に入れて、
参加者に記念として配っている。

まさに紙屑になった円を、
日銀が皆に配っている、、
というわけだが、、

これが将来、
笑えないブラックジョーク、
にならぬことを、
心の底から祈りたい。

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